Dharma Budaya

活動記録(2009-2000) > 2005年のコンサートレポート

幻視 in 紀の国  〜南海に響くジャワの音〜

  • 日時:2005年11月20日(日)  13:30開演
  • 場所:橋本市 教育文化会館大ホール
  • 概要:ジャワ舞踊家 冨岡三智さんの演出による、舞踊公演です。
  • コンサート詳細

幻視 in 紀の国 〜南海に響くジャワの音〜

和歌山県橋本市へ行ってきました。会場にお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました!


コンサート風景

この公演は冨岡三智さんの演出によるもので、ダルマ・ブダヤは、公演のガムラン演奏全体を担当し、冨岡さんが自身の創作作品「陰陽 ON-YO」と、ジャワ古典舞踊「スリ・パモソ」を踊りました。さらに踊りのワークショップや、地元で狂言を学ぶ小学生による創作狂言も間に入り、盛沢山な内容でした。


当日は気合を入れて早起きしました! 6:30、日の出とともに阪大を出発。家を出る時はまだ真っ暗で、耳が痛くなるような寒さでした。なかには4:30の始発に乗ってやってきたメンバーも。でもその甲斐あって、道すがら朝霧に沈むまほろばの風景を見ることができました。


コンサート風景

狂言を演じる小学生姉妹二人とは、当日はじめて顔をあわせました。とにかく元気な二人で、楽屋はいつになく賑やかで明るい雰囲気に。でも彼女達と自身の舞台支度に追われる冨岡さんはいささか大変そうでありました・・・。二人の狂言での役柄は「森の妖精」太郎冠者と次郎冠者。リハーサルと本番の間にも台詞が増えるなど大きな発展がありました。今後がとても楽しみです!


二人の狂言で南の海へと案内されると海の女王があらわれます。ジャワには南の海の女王が王家に嫁いだという伝説があり、その姿が花嫁や踊り手の装いとして伝えられているのです。今回の「陰陽 ON-YO」での冨岡さんの衣装はその伝説に基づいたものでした。後半「スリ・パモソ」では一転して男装に。この変り身も大きな見どころだったのではないでしょうか?


コンサート風景

冨岡さんには何度も阪大まで足を運んでいただき、練習および指導をしていただきました。本当にありがとうございます!踊りを間近に見ながら練習する機会が沢山あり、とても恵まれていました。また今回ほど踊りのストーリーをはっきりと解説してもらった上で演奏したことはこれまでなかったのですごく勉強になりました。戦いのシーンではこちらも一緒に戦っている気分になったり。やり残した事もありますが、とってもいい経験になりました!


後半には踊りのワークショップもありました。お客さんほぼ全員がその場で立ち上がって参加。ガムランに合わせて踊っていただきました。気持ちよく踊れましたでしょうか? 冨岡さんによれば肩こりや関節痛に良い動きが含まれているそうです。是非おうちでも続けてください!


コンサート風景

会場のスタッフの方たちも皆あたたかで、アットホームな雰囲気で公演ができました。今回のような機会を得ることが出来ましたこと、心から感謝いたします。ありがとうございました!


稲田 直美


まちかね祭コンサート&ワークショップ

  • 日時:2005年11月6日(日) 第1回13:00開演 第2回15:00開演
  • 場所:大阪大学 豊中キャンパス 法経講義棟1Fエントランス・ロビー
  • 概要:毎年恒例の、阪大の大学祭「まちかね祭」でのコンサートです。
  • コンサート詳細

まちかね祭コンサート&ワークショップ

コンサート風景

去る11/6に毎年恒例の阪大の待兼祭でコンサートを行いました。雨の中、多数の方にご来場いただきありがとうございました。しっとりした雰囲気の中でガムランの音色に浸っていただけたのではないかと思います。

また、ワークショップではガムランの演奏を体験していただきました。

しとしと降る雨、という意味の曲を体験していただき、ジャワガムランの魅力に触れ楽しいひと時をすごしていただけたのではないかと思います。今後も定期的にワークショップの開催を計画中ですので、多くの方にどんどんご参加いただけたらと思います。


稲葉 明子


なら燈花会 ♪ 春日野園地ライブ ♪

  • 日時:2005年8月14日(日) 第1回19:30開演 第2回20:30開演
  • 場所:奈良公園 春日野園地会場特設ステージ
  • 概要:ダルマ・ブダヤのガムランと雅楽、燈花会のろうそくの灯とのコラボレーション。
  • コンサート詳細

なら燈火会コンサート

コンサート風景

8月14日に『なら燈火会』の中のイべントにダルマ・ブダヤが参加しました。奈良雅楽アンサンブルとのコラボもあり、夏の野外コンサートにぴったりな催しでした!


当日現地入りしたメンバー達の最大の心配は《雨》・・。リハーサルがせまる中、大仏殿をバックに設えた石舞台にはブルーシートが覆われていました。どんな楽器もそうだけど、ガムラン楽器には水は大敵。でも!奈良の神々(?)が応援したのか日頃のメンバーの行いが良かったのか、何とか無事にコンサートが行う事が出来ました。夕闇せまる中、沢山の蝋燭に次々と灯りがボランティアの方々の手によって点灯されていきます。


コンサート風景

本番が始まる頃には会場の春日野園地に幾つもの揺らめく灯りが闇夜に浮かび上がり、何と表現したら良いのでしょうか・・。舞台の上から見るとまるでそれは船に乗って鐘楼流しを眺めているような感じなんです。そして草の良い香りが一面に漂い、野外で演奏できる喜びに心が踊りました。一曲目は奈良雅楽アンサンブルの方々とコラボし、古都の奈良に日本古来の楽器とインドネシアの楽器がうまく寄り添うように奏でられました。今回のコンサートで初めて雅楽楽器を真近で見聞き出来たのですが、笙の繊細な音色は鳥肌が立つ位素晴らしく、小さいながらもパワフルな篳篥の音色には血が沸き踊りました。他に古典曲を数曲演奏し、二回の公演を無事終了しました。多くの観客の皆様に蝋燭の灯りと音楽で喜んでいただけたのではないかと思いました。そして何よりメンバーが気持ちよく演奏出来たのではないでしょうか!このお話を下さった雅楽奏者の由利さんにこの場をお借りしまして感謝いたします。有難うございました!


近藤 久子


いちょう祭 コンサート & ワークショップ& インドネシアの写真展示

  • 日時:2005年4月29日(金・祝) 13:00開演
  • 場所:大阪大学 豊中キャンパス 法経講義棟1Fエントランス・ロビー
  • 概要:大阪大学の春の大学祭「いちょう祭」でのコンサートです。
  • コンサート詳細

華やかに、にぎやかに

コンサート風景

2005年4月29日、毎年恒例のイチョウ祭でのコンサートを法経講義棟で開催。

今年は美しいゲストあり、パネルでの写真展示ありと、華やかかつにぎわいのあるものになりました。


ダルマ・ブダヤは現在「見た目改装計画」真っ最中という事で,お客様にもっと気軽にガムランを聞いたり、楽しんでもらえるように様々なチャレンジを続けています。今回はもっと私たちの演奏しているジャワガムランと、私達がガムランを学びに行っているジャワ島の都市ソロ(スラカルタとも呼ばれます)周辺の雰囲気、メンバーのソロでの練習っぷり(楽しみっぷり)を少しでも味わってもらおうとコンサート会場の入り口周辺にパネルで写真展示を行いました。


この写真展示担当のメンバーは、他のメンバーから集まったたくさんのソロの街中の風景や、なぜか紛れ込んでいた若かりし頃のメンバーの写真や、いつになく真剣なメンバーの練習風景などいろいろ見れて楽しかったようですが、あまりに沢山で、どれを出そうかと迷いに迷ったようです。

お客様には足を止めてガムランの製作工程を真剣に見ていただいたり、写真に写っているベチャという乗り物の話でメンバーと盛り上がったりと、メンバーもお客様とコミュニケーションをはかれ、楽しいひと時を持てたのです。「あれ?何かしてる?」という1歩目の興味を持っていただけ、写真を見ていただいたり、そこからコンサートを聞いていただけたりと、今回の「見た目改装計画」はまずまず成功、これからも親しみやすいダルマ・ブダヤでありたいと思います。


そして、特別ゲスト!ジャワ舞踊家の冨岡三智さんによるジャワ舞踊。今回はメンバーの演奏している真中をまっすぐに進んでの登場だったのですが、冨岡さんが進むごとにジャワの香りがこぼれ落ちて、華やかなゆったりとした雰囲気で会場を魅了されました。お客様はもちろんメンバーも演奏しながらついつい引き込まれてしまうような華やかな踊りでした。メンバーも踊りと一緒に演奏する事で、ポイントとなる決めポーズや雰囲気を切り替えていくところなど、ソロで現地の演奏で踊りを学んでこられた冨岡さんから色々と指導を受け大いに勉強になりました。


そして、ジャワの香りを残して、ワークショップに突入です。やはり心地よい音や雰囲気を味わうとその中に入ってみたくなる物なのでしょう、ワークショップにはたくさんのお客様が参加されました。今回はコンサート中に演奏した曲の一部をトライしてもらいましたが、皆さん興味津々、自分で音をならす、味わうことを存分に堪能していただけたようです。


個人的な感覚ですが、ガムランは演奏を聞くのももちろん心地よいのですが、周りの音を聞きながら、自分でその音を出し,音の渦の中に入ってみるとまた違った心地良い味わいがあります。コンサートに来ていただき、ワークショップに参加していただいたたくさん方に、少しでもそういう感覚を味わって楽しんでいただけたようでよかったと思いました。


松田 仁美


「地球を聴く」第4回レクチャーコンサート
ジャワ・ガムランの響き、アボリジニーの音

  • 日時:2005年1月22日(土) 13:30開演
  • 場所:大阪樟蔭女子大学 関屋キャンパス
  • 概要:樟蔭女子大学主催のレクチャーコンサートです。
  • コンサート詳細

ガムランとディジュリドゥ

コンサート風景

樟蔭女子大学主催のレクチャー・コンサート「地球を聴く」の第4回目に出演。このシリーズは、世界の様々な文化がもつ多彩な音楽を知り、かつ感じてもらうことを目的としたコンサートで、これまでには、雅楽やバリのガムランが登場している。実は、企画者は樟蔭女子大の先生であるダルマ・ブダヤのメンバーY氏。


今回のコンサートの最大のポイントは、なんと言っても、ジャワのガムランとオーストラリア先住民アボリジニーの楽器ディジュリドゥとの共演。おそらく日本初の試みである。

ディジュリドゥは空洞ができた(シロアリに食べられて!)ユーカリで作られた楽器である。見た目には2mほどのちょっとくねっとした木の筒だ。それが、ディジュリドゥ・プレーヤーの巧氏の手(口?)にかかると、大地に響き、身体を震わせる、信じられないような豊かで複雑な倍音を発する。


樟蔭女子大の関屋キャンパスは山あいにある。こじんまりとして、とても綺麗な、少しのどかなキャンパスだった。土曜日のせいか、キャンパスに人影はまばら。しかし、コンサートへの申込みは予想を超え、当初予定していた会場では入りきらないため、急遽、階段教室に変更されていた。開演時間になって入場すると、いっぱいの観客。毎回来られている近隣の方も多いと聞いた。

暖かい会場の雰囲気の中で、冬の教室が次第に常夏の国の音で満ちていく。やはり、コンサートは演奏者と観客とが一体になって作られるものだと改めて感じる。休憩時間には、皆さんが楽器の側に集まり、思い思いにそっと楽器を鳴らしたり、熱心に質問されたり。なかには、バリのガムランをやっておられる方もいて、専門的な質問にメンバーがたじたじとなる場面もあった。


いよいよ、第2部。ディジュリドゥのソロから始まり、ガムランとのセッションが続く。前半のガムランの部のときの、少し眠たいたゆたうような雰囲気は一変。会場をディジュリドゥの響きがうねる。

コラボレーションの曲は、題名からは想像できないビート感のあるダルマ・ブダヤのオリジナル曲「My gender gently weeps」と3種の古典曲をつなげた「プスポワルノ〜アヤッアヤッアン〜スルプガン」。どちらも、ガムランだけで演奏している時とはまったく異なる音の海が広がっていく。でも、非常にしっくりくるのは、いずれも大地に根ざした音楽だからだろうか。演奏が終わっても、会場にはずっと熱気が渦巻いていた。

  • 付記

     

    当日、コンサートに来てくださった方々に、昨年末のスマトラ沖地震・津波被害救済の募金への協力を呼びかけた。多くのお客様が協力してくださったことを、この場を借りて篤く御礼申し上げます。募金はダルマ・ブダヤからのものを併せて、被害にあった子どもたちのために日本ユニセフ協会に寄付させていただきました。

林 公子


コンサート時に来場者から集めました募金15450円に、ダルマ・ブダヤ及びメンバーからの募金40000円を加えまして、計55450円を、財団法人日本ユニセフ協会「スマトラ沖地震・津波緊急募金」に送付いたしました。  ご協力、ありがとうございます。


ダルマ・ブダヤ