Dharma Budaya

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ジャワの日常生活

ワルンで食事


ワルン(warung)というのは屋台のことで、道端にテントがはってあって、机とイスがあったり、机とゴザがあって座って食べたりする形式の食堂で、数年前ジャワに滞在した折に度々利用する機会がありました。

安くておいしいことはもちろん、食べ物の種類や店の雰囲気など中の様子を外からうかがうことができて、レストランよりも入りやすく、また衛生面で不安を感じることも少なかったため、思っていたよりもずっと利用しやすいところでした。 ジャワの料理は、やはり熱帯の気候による食材の傷みの速さもあってか、油を使う料理がほとんどで、香辛料をたくさん用いた辛い料理ももちろんあり、また想像していた以上に甘めの味付けが多い印象を持ちました。味のベースとして、よく化学調味料が用いられているようで、日本人にとってわりと親しみやすい味という感じがしました。素材の面では、ナマズとかハトの揚げ物やヤギ肉など、日本ではあまり食べる機会のない珍しいものも口にすることができました。また、鶏肉については、日本でおなじみのブロイラーと少し違っていて、地鶏のような引き締まったコクのある風味でおいしいと感じることが多かったです。

ジャワの人は昔風に手を使って食べる場合もあるようですが、普通はスプーンとフォークを使います。スプーンは右手、フォークは左手に持ちます。ごはんにおかずやカレー状の煮込みをのせて食べる形式のメニューがほとんどのジャワ料理では、この食べ方が実に合理的で米粒を残さずきれいに食べられます。

また、ワルンのほかにも、一人で引いて移動できる手押し車式で、お菓子やデザートやら飲み物を売っている小型の屋台(カキリマ)もよく見かけました。

氷入りの食べ物は氷を生水から作っている場合があり危険だと聞いていたため、まだジャワ初心者の私にとっては、大丈夫かどうかという判断力も、身をもって確かめる勇気もなくて、利用する機会がなかったことが心残りです。もともとココナッツミルク入りのデザートの類が好物で、普段から日本でもよく食べているのですが、いつの日かまたジャワにいける機会に恵まれたら、衛生状態の信頼できそうなお店のエス・クラパ・ムダ(氷入りココナツ・ジュース)に挑戦してみたいものです。(稲葉 明子)

お持ち帰り

屋台の食べ物をお持ち帰りすることを現地では「ブンクス」といいます。「包み/包む」という意味で、言葉のとおりにバナナの葉や紙で包んでくれます。

日本でも知られているサテ・アヤム(焼鳥)は屋台のお兄さんや行商のおばさんが売っているので、注文してブンクスしてもらいます。細い串に刺した焼鳥、どろりとしたピーナツソース、切り分けたロントン(米をバナナの葉でくるんで蒸したもの)の3点セットをバナナの葉で包みます。ロントンにピーナツソースをつけて食べると五平餅に似てよく合います。最後のピーナツソースはバナナの葉の端をちぎってスプーンのようにしてさらえていただくのだと、売り屋のおばさんに教わりました。おばさんはたいてい親切でいろいろと声をかけてくれます。「誰と食べるの? 友達? え、3人なのにロントンは1本? もっと食べなきゃ!」言いながらその手はくるくると動いてブンクスの包みを作ってくれています。

包みは三角に近い形で、てっぺんを短いヒゴで留めています。それだけなのに崩れないしこぼれない、開けるときれいに開いて食べやすく、とても機能的です。いつもパパパッと手早く包んでくれてしまうので包み方はわかりませんが、いつか習得したいワザです。

他にもナシ・ゴレン(焼飯)やガドガド(サラダ)が同じように包まれているのを見たことがあります。あらかじめバナナの葉で包んだ状態のものが屋台に並べてあるのも見たことがありますが、これはきっとよその店から仕入れたものをそのまま並べているんだろうと思います。

他に、ビニール袋も使われます。わりと厚手のしっかりとした透明のビニール袋です。春巻やちまきのようなものや蒸パンなどの軽食を頼むと、ビニール袋にひょいひょいと入れて渡してくれます。揚げバナナや餅菓子や寒天などのお菓子もそうです。

あるとき、イベントで遅くなった帰りに屋台に寄りました。ですが時間が遅すぎて、すでに閉店準備中。仕方がないので春巻と揚げバナナをブンクスしてくれるよう頼みました。すると店のおじさんが、「牛乳は?」と言います。そう、その屋台はスス(牛乳)屋さん。軽食もいろいろ揃っていますが主役は牛乳で、いろいろな味の牛乳(コーヒー味、ココア味、ジンジャー味など、練乳が入っていてとても甘い)を熱々で飲ませてくれるお店です。でもまさか、そのやけどしそうに熱い液体を、ブンクス?? とても無理、と思ったのですが、おじさんは「できるよ、もちろん!」。

出てきたのはいつものビニール袋。しっかりした厚みがあると思っていたら、耐熱性もばっちりでした。熱々の牛乳をそのまま一気に注ぎ込み、袋の口をゴムで留めてストローを添えて出来上がり。ブンクスできないものなんてないのかもしれません。おじさんが得意そうに笑っていました。(稲田 直美)

ふだん着

男性はシャツにズボン、女性はカットソーやブラウスにスカートかパンツ。これがジャワの人のふだん着。年間平均気温27度という土地なので、日本の夏のふだん着とほぼイコールなのだが、柄の好みや色の選ばれ方はずいぶん違うし、TPOはかなり配慮される。都会だと自由度も高いが、私が訪れる中規模の地方都市である古都ソロは日本よりは保守的だ。

ふだん着といっても、家でくつろぐときと人前に出るときの格好はかなりはっきり区別されている。暑い土地柄だから、家でくつろいでいるときは、男性はTシャツに短パンの人も多い。年配の人だとランニングにサロン(伝統的腰衣)という人もいる。女性は、若い人だとTシャツ、短パン姿も多いし、中高年女性は、マンディ*した後などには、“ダスタール”という、すとんとしたワンピース(昔、おばあちゃんが着ていた“あっぱっぱ”というくつろぎ着に似ている)を着ていることも多い。身体を締め付けず、風も入るし、非常に快適だ。しかし、これは家の中でのスタイル。大人の男性がTシャツ、半ズボン姿で外出することはまずない。男性なら長ズボンにえりのついたシャツに着替える。長袖のカッターシャツやバティックシャツ**なら改まった感じだし、親しい人を訪ねるのだったら、半袖のポロえりのシャツで構わない。

女性のファッションが男性に比べて多様なのはジャワも同じで、女性にはちょっと改まったファッションにもいろいろある。地元のデパートやマーケットで今年の流行をチェックするのは楽しい。インドネシアは世界最大のイスラーム国であり、ジャワでも約8割がムスリムなので、女性が人前で過度に肌を露出することは慎まれる。ノースリーブやミニスカートは極めて少ない。ムスリム服と呼ばれる、ロング・スカート、長袖で、身体の線が現れないラインのファッションもある。色や柄はカラフルで華やかだ。いろいろな色のジルバブというスカーフをつけるムスリム女性も少なくない。

ジャワの人は割合小柄だが、手足がほっそりと長く、スタイル抜群の人も多い。ヒップアップしているから、何を着ても着映えがする。羨ましい!(林 公子)





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